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Web相談事例14 60歳から老後資金を1,000万円増やす方法|保険・貯蓄・投資の正しい分け方

Q.

■ニックネーム
nelly

■ご相談内容
その他

■ご相談したい内容

現在60歳、独身です。派遣のフルタイムで事務の仕事をしています。現在の時点で手を付けなくてもなんとかなっている資産は約1000万円位しかありません。お恥ずかしい話ですが、今まで全く貯蓄や老後資金、保険などを考えたことがなかったので全くそれ以外お金がありません。(普通預金に給料20万強は毎月あります・今のところ)

老後の資金をあと1000万は作りたいとおもっています。どのようにこの資産を保険・貯蓄・投資(少しだけ?)に分けて管理すればよいでしょうか?投資や外債運用の保険のリスクについてもお聞きしたいです。もし可能であれば、保険、貯蓄、投資とある程度項目別にお聞きできれば大変助かります。

■その他FPに伝えておきたいことなど

独立系のFPさんと話したことがありますが、やはり保険での外債運用をすすめられます。話だけきいているといいように思えますが、その話が意味している実際のところはどういうことなのか、ということが自分でも調べたりしますが、いまいち腹落ちしなくて悩んでいます。

また、住居は現在賃貸ですが、実家や父が所有している賃貸物件の状況も将来的にどうなるのか分かりません。

給料は現在25万円ほどですが、支出は月22万円ほどです。
知識がないので、分かりやすく教えていただきたいです。

A. 回答者:ファイナンシャルプランナー 白坂大介

nellyさん、こんにちは。
とても率直に状況を書いてくださりありがとうございます。

まず最初にお伝えしたいのは、60歳からでも老後資金を整えることは十分可能という点です。
現在1,000万円の資産があり、生活費も把握されているため、実は「スタート地点としては決して遅くない状況」です。

では、ご相談の内容を整理しながら解説していきましょう。

■ 老後資金を考えるときの基本は「3つに分ける」

老後のお金は、次の3つに分けて考えると整理しやすくなります。

①生活を守るお金
②将来のために増やすお金
③万が一に備えるお金

この3つを混ぜずに管理することがとても重要です。

■ 資産1,000万円の現実的な分け方

nellyさんの状況から考えると、次のような配分が現実的です。

①生活を守るお金(約500~600万円)

これは絶対に減らしたくないお金です。

目安としては
「生活費2~3年分」を確保します。

nellyさんの場合
生活費 約22万円 × 24~36か月
= 約530~800万円

将来の年金受給も考慮すると、
500~600万円程度を普通預金や定期預金で確保しておくと安心です。

②増やすお金(約300~400万円)

老後資金を追加で作るための資金です。

例えば300万円を
年3%程度で長期運用すると

・15年:約470万円
・20年:約540万円

さらに毎月2万円程度を積立できれば、
将来的に1,000万円前後を目指すことも現実的です。

③備えるお金(保険)

独身の方の場合は、保険は最小限で問題ありません

基本は

・医療保険(掛け捨て)
・がん保険(必要に応じて)

程度で十分です。

死亡保険は、扶養家族がいない場合は必須ではありません。

■ 外貨建て保険とは何か?

ご相談にあった外貨建て保険について整理してみましょう。

結論からいうと、

保険の形をした投資商品

と理解するのが正確です。

●メリット

・外貨で運用できる
・死亡保障がつく
・半強制的に貯蓄できる

●注意点(重要)

為替リスク
円高になると元本割れする可能性があります。

途中解約が難しい
契約初期は解約すると大きく損失が出る場合があります。

手数料が見えにくい
投資信託などと比べるとコストが高くなりやすいです。

もし目的が「資産運用」であれば、
保険ではなく

債券ファンド
バランス型投資信託
など、コストが透明な商品を使う方が合理的な場合が多いです。

■ 投資を始めるならどんな商品が良い?

初心者の方には、

・全世界株式ファンド
・国内外債券ファンド
・バランス型ファンド

など、幅広く分散された商品から始めるのが現実的です。

特に、株式と債券を半分ずつ持つような運用は、
価格変動を抑えながら資産形成を目指せる方法としてよく活用されています。

■ 実家や不動産について

こちらはすぐに結論を出す必要はありませんが、将来に向けて

・名義関係
・賃貸収入の有無
・売却可能性

などを把握しておくと、老後設計が立てやすくなります。

■ まとめ

nellyさんの場合は

・生活防衛資金:500~600万円
・投資資金:300~400万円
・保険:医療中心で最小限

という形が、バランスの良い設計と考えられます。

そして、老後資金は

「大きく増やす」より
「ゆっくり減らさず増やす」

という考え方がとても大切です。

■ FP白坂よりひとこと

老後資金の相談をされる方の多くが
「もっと早く考えておけばよかった」とおっしゃいます。

しかし本当に重要なのは「気づいたタイミングからどう行動するか」です。

nellyさんは、資産もあり、生活費も把握できています。
これは老後設計を進める上で、とても大きな強みです。

保険・投資・不動産などは、それぞれ特徴があり、「どれが正解」というより「どの順番でどう組み合わせるか」が大切になります。

年金見込みや働き方の希望なども含めて整理すると、さらに具体的な老後資金計画を立てることが可能です。

 

「老後資金の不安は、多くの場合“金額の問題”ではなく、『どう整理してよいか分からない』ことから生まれます。

当事務所では、

✔ 年金見込み
✔ 働き方
✔ 資産配分
✔ 不動産・相続の可能性

まで含めてライフプランを作成しています。

もし今回の内容を『自分の場合はどうなるのか?』まで具体化したい場合は、いつでもお気軽にFP相談をご利用ください。