アルさん、こんにちわ。
投資運用でしっかりとリスク管理をされようとしていることは大変素晴らしいことですね。

さて、今回のようなケースは、「FP」と名乗る方に相談していても、実際には保険会社の営業担当者であることが多いため、注意が必要です。
ここでは、「なぜ“保険商品”が債券運用の代わりに出てきたのか？」そして「本当に守りになるのか？」を整理してみましょう。

■ “FP”といっても販売目的の違いに注意

FP（ファイナンシャルプランナー）という資格は、中立性を保証するものではありません。
多くの場合、保険会社や代理店の担当者が「FP」を名乗って活動しており、提案の目的は“保険の販売”です。
したがって「債券に投資したい」と伝えても、**“債券風の保険商品”**が出てくることがあります。

つまり、債券運用の相談をしているつもりでも、実際には保険販売の提案を受けている――という構図です。

■ 保険商品と投資信託の違い

第一フロンティア生命の「プレミアプレゼント4」は、米国債を運用対象に含む外貨建一時払保険です。
「利率4.5％固定」と聞くと安定しているように思えますが、為替リスクがある（円高で元本割れの可能性）

保険会社の財務状況に依存する

中途解約時には大きな手数料がかかる
といった特徴があり、実際のリスク構造は“投資”とは異なります。

つまり、「債券のような保険」ではなく、「保険の中で債券を運用している商品」と考えるのが正確です。

■ 債券運用をしたいなら、純粋な投資信託で

もし本来の目的が「低リスクで安定的な運用」なら、

為替ヘッジ付きの外国債券ファンド

国内債券インデックスファンド

短期国債・MMFなどの低リスク資産
といった純粋な投資信託の方が、コストも透明で分かりやすい選択です。

■ 若い世代なら、株式中心の積立も“守り”になる

アルさんのご年齢がわかりませんが、もし30代前後であれば、長期積立こそ最大のリスク分散です。
株式中心のポートフォリオは短期的に変動しますが、時間をかけて平均取得単価が下がる「ドルコスト平均法」が働くため、
長期では安定した成長を見込める可能性があります。

この場合、むやみに“守り”を意識して債券や保険に偏るよりも、
「時間を味方につけた攻め」が結果的に守りにもなることを理解しておきましょう。

■ 分散を考えるなら、債券以外の資産も

もし「株式一辺倒を避けてリスクを分散したい」という目的であれば、
債券だけでなく、

REIT（不動産投資信託）

コモディティ（原油・金など）

現物資産（貴金属など）

不動産特定共同事業ファンド（小口の不動産投資）
など、株式市場と相関性の低い資産を少しずつ加えるのも効果的です。

これにより、ポートフォリオ全体のバランスが安定し、景気局面によるブレを小さくできます。

■ まとめ

「FP」と名乗る人が必ずしも中立とは限らない（保険販売目的のケースが多い）

保険は“投資”ではなく、“保障付きの貯蓄商品”と理解する

債券投資を目的とするなら、保険ではなく投資信託で構築するのが筋

若い世代なら、時間を活かした株式積立も有効な“守り”

債券以外にも、REITやコモディティなど非相関資産を組み合わせて分散を

■ FP白坂よりひとこと

「守りの投資」という言葉は魅力的に聞こえますが、守るために必要なのは“リスクを減らすこと”ではなく、“リスクの正体を理解してコントロールすること”です。
販売目的ではなく、投資信託にも精通した**IFA（独立系アドバイザー）**など、中立的な立場の専門家に相談されると、本来求めていた提案が受けられると思います。

もちろん、当社でもご相談いただけますので、いつでもお気軽に！